有機栽培&無農薬の田七人参「白井田七」の開発秘話⑨「合弁会社倒産の危機」

追加資金か解散か

田七人参の3回目の種を蒔いてホッとした時に、合弁会社の残金が17万円になっていたことが判明し、緊急理事会が開催されることになりました。

緊急理事会に参加する日本人は白井博隆ただひとり。

中国人の幹部と社員たちを相手にどんな会議になるのか不安がよぎります。

この時、白井博隆は「何があってもケンカ腰にはならない」とココロに決めて会議に臨みます。

中国人「栽培資金、もうないけど、どうする」

白井博隆「僕はもうお金はありません」

中国人「日本からお金を持ってこられないなら、解散です」

白井博隆「いやいや、それは困ったなあ」の連発の繰り返し。

「無理です」のあとに「どうにかなりませんかね?」をつけると相手も一瞬考えるんですよ。

合弁会社の資金も日本の銀行からの融資でまかなわれていましたが、収穫ゼロではもう銀行は貸してくれません。

言葉も文化も違う相手と意見が食い違った時、ケンカ腰にならずに対応することがとても大事なのです。

堂々巡りを繰り返して1時間。

最後に中国人理事長が「なんとかしようか」と言ってくれたのです。

通訳の王さんが「こんな貧乏な日本人からお金をとったら、俺たち中国人が情けない。。。と言っています」と教えてくれました。

存続は決定したものの、経営が崖っぷちの会社の社長になろうとする中国人幹部は誰もいません。
今までが高給取りのポジションなのですから。

それならばと、白井博隆は給料なしの社長となりましたが、白井博隆はここで条件を出したのです。

「社長になる代わりに、人事権をすべて握る」

ここからが、合弁会社がどん底から這い上がっていくスタートです。

まずは、理事と名乗る中国人3名の全員解雇。

若手の社員との再スタート

中国の国民性は、自己主張が強く年上でも強気に出ますが、いざ組織に入ると序列を守って上の人には絶対服従します。

年配の理事を解雇した後は、若手社員がのびのび意見を言うようになったのです。

これまで抑圧されていたので蓋をはずしたら、思いもつかないアイデアを次々に提案するようになったのです。

若手社員のアイデアで、合弁会社の中国資産の倉庫を使っている企業から家賃収入をとり、年間700万円を計上するなど、利益が出はじめるのです。

白井博隆の諦めない姿が、中国側の若手社員のやる気を引き出し、社内の雰囲気もかつてないほど活気にあふれます。

中国政府からの栽培地の強制収容危機

1999年、白井博隆が電気と水道を通した栽培地一帯を、「住宅をつくるから撤収しろ」と中国政府からの通達です。

中国政府の通達ですからもう諦めるしかありません。

ここで奇跡が起きるのです。

現地のミャオ族の人たちが反対運動を起こし暴動まで発展したので、中国政府が撤回したと言うのです。

ミャオ族にとっても、生活の糧となる田七人参の栽培がなくなるわけですからそれは困ります。

田七人参の無農薬は通過点

いよいよ田七人参の3年目に種を蒔いた初めての収穫の時期をむかえます。

もう5年の歳月が経過していました。

白井博隆は、田七人参の無農薬は通過点としか考えておらず、次の有機栽培を見据えて動き出します。

なぜそこまで白井博隆はこだわっていたのか。

単純なことですが、健康になりたいと願う人たちの思いは、安全で安心な高品質の商品を口に入れたい。

それを叶えることが何よりもお客様との「信用」につながります。

農薬漬けの田七人参しか流通していない日本の方々を信用してもらうためには、有機栽培まで踏み込んで信用の証をとるしかありません。

白井博隆は無農薬の次は、田七人参では世界で誰もとったことのない世界で最も安全で安心と言える「世界有機認証IFOAM」への挑戦をはじめます。

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参考文献引用:著者 田中泰子 
       白井博隆 田七人参ものがたり

最初から読みたい方は
有機栽培&無農薬の田七人参「白井田七」の開発秘話①「知られざる農薬」
も参考にしていただければと思います。

  • 記事を書いた人

    松本哲也

    大学を卒業後、広告会社で30年間勤務。営業、制作、業務管理の取締役を経て退職。2012年に有機栽培&無農薬の田七人参「田七堂」を設立し、「田七堂 免疫研究センター」を稼働。事業のかたわら、整骨院、整体院で年間2000人の施術をおこないつつ、人々のカラダとむきあう。その後、カラダだけのアプローチでは健康にはなれないと悟り、心理カウンセラーとしてココロへのアプローチをおこなう。有機栽培&無農薬の田七人参の大いなる自然のパワーに惹かれ、ココロとカラダと自然の完全なる調和を目指して活動中。