有機栽培&無農薬の田七人参「白井田七」の開発秘話⑧「失敗続きの田七人参栽培」

日本人Tさんの裏切り

田七人参の最初の種まきが1996年5月に行われ、2か月が過ぎようとしていました。

白井博隆が中国・雲南省硯山県の奥地でミャオ族の農家の人たちと、田七人参の無農薬栽培を試行錯誤していた頃のことです。

白井博隆が久しぶりに中国の田七人参の合弁会社に顔を出したときのことです。

管理者をお願いしている日本人のTさんが、「おまえらみたいな馬鹿な中国人は何もする必要がない」と言って、中国人には全然仕事をさせてくれないと言うのです。

しかも、通訳のお姉ちゃんと一緒に観光旅行ばかりしていて、経理の人が「ほら、こんなにお金ばかり使っている」と言って出した清算書をよく見ると、日本の白井博隆の会社アドバンスで清算した旅費と同じ項目があるのです。

日本人のTさんは、経費の二重請求をしていたのです。

Tさんは田七人参の輸出入のルートの確保などあらゆる面で頼りになりましたが、二重請求の件で追及すると「300万円では足りないからもっとよこせ」などと恫喝するような態度になったのです。

結局Tさんは、田七人参販売の活動資金の名目で毎週何十万円単位の請求を、中国の合弁会社と日本のアドバンスに請求して、1年間で2000万円ぐらいを吸い上げるつもりだったのです。

半年で二重請求が発覚したのでし、最終的には解雇をしました。

数百万円のダメージはありましたが、合弁会社がわずか半年で設立できて、田七人参の栽培用地まで確保できたのは間違いなくTさんのおかげです。

本来なら時間も手間ももっとかかるし、誰かにお金を払ってでもお願いしなければならないところだったので、その分と思えばと、白井博隆の気持ちは持ち前のポジティブ精神ですぐに切り替え、再び栽培にチャレンジです。

ところが田七人参の中国の合弁会社はここから坂を転がり落ちるかのように次々と不運が襲い掛かってくるのです。

手探りではじめた田七人参の無農薬栽培

Tさんの解雇により、中国側の社員はだまっていません。

その当時の合弁会社は中国の出資比率51%以上と法律で決まっていたので、当然のことですが中国が100%優位です。

設立当初から中国側は「中国対日本」と考えていたので、この機会を見逃す訳がありません。

中国側は完全に強気で「総経理は中国側から出す」となり、毎月の給料が必要だから追加資金をよこせと、日本から4000万円を投資することになったのです。

ある程度の初期投資は必要だと白井博隆は考えていましたが、設立から半年にさまざまなことがおき、ますます田七人参の無農薬栽培を成功させたいという気持ちが強くなっていったのです。

田七人参の栽培は栽培で、現地で栽培をしているミャオ族には農薬を使って栽培することが当たり前で、無農薬栽培なんて何を言っているのかの状態なのです。

農薬と言っても種類はさまざまで、殺虫剤、防黴(ぼうばい)剤、防虫剤、除草剤などもすべて農薬に含まれます。

農薬を使わずに田七人参を栽培すると、虫などに食べられてしまいます。

白井博隆はまず、忌避剤をつくるところからはじめます。

忌避剤とは虫を殺す薬ではなく、農作物に害を与えず、虫が寄ってこないようにする虫除け剤のことです。

虫除けは、酢と焼酎でつくられる「ストチュウ」が良いと知ってはいたので、焼酎の種類も適当にしか考えず、アルコール度数も適当で、唐辛子とにんにく、それに微生物を加えればぐらいと、

一週間ぐらい撒いてみたのです。

そうすると喜んで虫が寄ってきます(笑)

発酵をしていないアルコールに微生物資材をいれても、アルコールが飛んだら糖質だけが残る単純な話です。

撒いても撒いても虫が寄ってくるので、最初の一年は虫を育てているようなものでした。

忌避剤をどうやってつくるのか、どのタイミングで撒くのか、すべてが手探りの田七人参栽培のスタートです。

20年に一度あるかどうかの大雪

結局一年目は食害で失敗。

ただ2年目の田七人参の苗は植えておかねばなりません。

忌避剤は改良を重ねて、雨に弱い田七人参のために、現地の人に習ったとおりに黒いネットをテントのように張って雨対策も万全に行いました。

2年目、今度は雪が降らない地域と聞いていたのですが、20年に一度の大雪で一晩で田七人参は全滅です。

次の難題は中国側の合弁会社の問題です。

追加資金を40000万円投資して2年が過ぎたころのこと。

「白井さん、口座の残金が17万円しかありません。すぐに追加してください」

Tさんから代わった中国側の総経理が毎月高額な給料を取っていって、お金が底をついているのです。

中国人の賢いところは、定期的に理事会を開いて成果が出ないので責任者を交代させて、責任は取らずに利益分散をはかっていたのです。

合弁会社は設立以来の最大の危機を迎えます。

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参考文献引用:著者 田中泰子 
       白井博隆 田七人参ものがたり

  • 記事を書いた人

    松本哲也

    大学を卒業後、広告会社で30年間勤務。営業、制作、業務管理の取締役を経て退職。2012年に有機栽培&無農薬の田七人参「田七堂」を設立し、「田七堂 免疫研究センター」を稼働。事業のかたわら、整骨院、整体院で年間2000人の施術をおこないつつ、人々のカラダとむきあう。その後、カラダだけのアプローチでは健康にはなれないと悟り、心理カウンセラーとしてココロへのアプローチをおこなう。有機栽培&無農薬の田七人参の大いなる自然のパワーに惹かれ、ココロとカラダと自然の完全なる調和を目指して活動中。