田七人参はベトナム戦争に活用

「長寿の薬」田七人参

約2000年前に書かれた「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」は、中国の古くからの薬学の書物で現存している最古のものである。

その中には副作用の種類によって、上中下に分けられ365種類の薬物が取り上げられている。
上薬とは副作用のない薬のことで、薬用人参はこの中に含まれている。

薬用人参は、肝臓や心臓、脾臓、腎臓、肺の「五臓に気を補う」と書かれており、その中でも特に肝臓にとても効果が高いとされている。
お酒を飲まれる方は二日酔いに飲まれると効果てきめんである。

「長期間にわたって服用しても、まったく副作用がなく、からだの余分な脂肪がとれてからだが軽くなり生理機能が活性化する。

まさに「長寿の薬」とある。

「精神をやすらぎ、正気を高め、動悸をとめ、邪気をはく」とも言われている。


初めて「田七人参」が世の中に出回るのは今から400年前の明の時代である。

明の時代に記された「本草綱目」によってであった。

李時珍がまとめた「本草綱目」には、田七人参について「その味はかすかに甘くて苦く、人参の味に似ている」とあり、別名「山漆(さんしつ)」と呼ばれ、「出血を止め、漆(うるし)のように傷口をしっかりと癒合する」ところから田七人参(≒三七人参)と呼ばれるようになったと思われる。

ベトナム戦争では止血の特効薬

「古代戦争では、刀傷、やり傷などに塗布され、止血、鬱血作用を改善し痛みを止める。吐血、下血、生理不順、産後の血の浄化、目の充血、虚弱体質、新陳代謝の活発化などお年寄り~子供まであらゆる病に万能である。

現代人にあてはめると、眼底出血、肝臓がん、高血圧、動脈硬化、あらゆる癌による出血、肥満、生理不順、疲労防止にも卓効がある。

五臓の「止血作用、溶血作用、血液の循環作用」などもあり、中国では3世紀の三国時代から軍で使用していた。

有名な話では、べトナム戦争当時、北ベトナムが「止血剤」として使用していたことから、アメリカにも瞬く間に広がっていった。

最近では、世界記録を次々と打ち立てた世界の陸上界を騒がせた中国陸上の「馬(ま)軍団」の原動力は田七人参にあったようである。

  • 記事を書いた人

    松本哲也

    大学を卒業後、広告会社で30年間勤務。営業、制作、業務管理の取締役を経て退職。2012年に有機栽培&無農薬の田七人参「田七堂」を設立し、「田七堂 免疫研究センター」を稼働。事業のかたわら、整骨院、整体院で年間2000人の施術をおこないつつ、人々のカラダとむきあう。その後、カラダだけのアプローチでは健康にはなれないと悟り、心理カウンセラーとしてココロへのアプローチをおこなう。有機栽培&無農薬の田七人参の大いなる自然のパワーに惹かれ、ココロとカラダと自然の完全なる調和を目指して活動中。